14 May 2016

Noh Reimagined @ Kings Place | 初めての能

写真は Kings Place のサイトより拝借。

3月の文楽に引き続き、友人に誘ってもらって日本の伝統芸能「能」を初体験して参りました!
2日間の公演のうち、我々が行った初日は能の見どころを集めたダイジェスト版。
公演前には、アメリカ人の能の先生 Richard Emmert 氏によるレクチャーがあって、初心者にはありがたかったです。意外だったのは、能は女性にも門戸を開いている、ということ。
 
さて、公演を観た率直な感想は、能ってストーリーが分かりづらいな、であります。実際、演目の終わりが分からなくて、どこで拍手したものやら、という戸惑いの空気が客席を流れておりました。歌舞伎のように、何の予備知識がなくてもある程度楽しめる、というものではないのかも。

だけど、すり足で舞い踊るシテ方や楽器担当のみなさんの姿勢や所作の美しいこと!それこそ、指先、つま先にまで神経が行き届いていて、目が釘付けに。

そして今回一番の収穫は、鼓と笛による能の音楽を聴けたこと。
なんだろう、思ってたより激しい、というか、ジャズとか前衛的なクラシック音楽のような趣。あるいは原始的な魂の叫び、という意味ではロック?
独特のリズムと掛け声が、西洋音楽とは全然違っていて、あー、これが日本人のDNAに組み込まれたリズムなのだなー、と。
もしかして、昔の人にとっての能鑑賞って、わたしたちがジャズ・クラブに行くような感じだったのかも。お酒片手にグルーヴを感じる、みたいな。
で、そういう情感たっぷりな音楽を、それこそ能面のように無表情で演奏するんですよねー。

終演後のカーテン・コールで、それまで無表情だった出演者のみなさんが満面の笑みを浮かべていたのが印象的でした。

そう言えば、わたしの実家がある岐阜市では夏に「長良川薪能」なるイベントがあったな~、と思って検索してみたら、ありました!コチラ http://www.gifucvb.or.jp/event/detail_summer.php?eid=00021
川に設置された舞台でかがり火に照らされた能を鑑賞なんて、素敵じゃないですか。しかも、無料ですってよ。
あの暑さを思うと夏に帰国するのは躊躇われますが、これは観てみたいですねぇ。

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